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龍はいるのかいないのか
- 2012/01/16(月) 19:45:23
遅ればせながら本年もよろしくお願いします。
年末年始は楽史舎がコミケに落ちたので西安で城壁の上を駆けずり回っておりました。
買ってきたお茶の文化史の本が面白かったのですがまとめは後日で。
閑話休題。
昨日Twitterでつぶやいたことですが、日本で豹は虎の雌と考えられていたようです。
虎も豹も日本にはおらず、虎といえば一休さんのとんち話か加藤清正の虎退治でしか馴染みが無い生き物でしたので、仕方の無いことだったのでしょう。
しかし、それくらいリアリティが無い生き物だとすると、龍(鳳凰、麒麟なども)も日本で見ることができず、さりとて絵画や伝説ではよく見る生き物ということで、虎と同じ程度に本当に存在するかもしれない、と考えられていた可能性があるんじゃないでしょうか?
余談ですが、wikipediaによれば龍はかつて実在した!とする説もあるのだそうで、「ワニ学者の青木良輔は、竜の起源は、古代に長江や漢水に実在したワニの一種(マチカネワニ)であり、寒冷化により絶滅した後、伝説化したものだと主張している」とのこと。
確かに干支の中で一つだけ実在しないというのも変な感じはしますが…
いや、日本でも大の大人であれば龍が実在しないことは知っていたのかもしれません。だとすると子供はどうだったのでしょう?
情報源といえば物語かどこかで見る絵画の類しかなかった時代のこと、いろんな動物の一つとして信じきっていた子供もいたのではないでしょうか?
実在しないものをあたかも実在するかのように仕立て上げているといえば、現代にもサンタクロースという格好の実例があります。米軍がわざわざ特設のサンタ位置特定サイトまで立ち上げ、NHKがサンタの出発を報道するなど、全世界が参加しているでっち上げです。
ある意味、サンタが存在しないことに気づくのが大人への階段の第一歩になっているといえなくもありません。同様のことが昔のアジア地域でも広く行われていたのかもしれません。
「お前まだ龍がいるって信じてんのかよ。お子様だなー」みたいな。
妄想を逞しくすれば、龍がいることを否定されて泣いて帰ってきた子供に龍がいることを何とか信じさせようとする町屋衆なんてのも笑い話になりそうです。
「何で龍がいねえと思うんだ。鹿も蛇もみたことあんだろ?あれと似たような生き物じゃねぇか」とか、最後は「お父ちゃん、実は龍の子供を捕まえたことがあんだよ」と言ってタツノオトシゴの剥製とか。
ついでの疑問として、『三国志』などでは吉祥として龍の出現が記録されています。おそらく当時はそれなりのリアリティがあったということでしょう。
だとすると、正史に龍をはじめとした吉祥動物の出現が記録されなくなるのはいつ頃からなのでしょう?
いや、皇帝には周りの役人が一致団結して龍の実在を信じさせていた、とかだったら面白いんですけどね。
伝国のタツノオトシゴの剥製とか。
(さんがつ)
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