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絵を描けない人のための、シュッとしたイラスト作成法(DesignSpark Mechanical+illustrator)

  • 2021/04/28(水) 19:47:19

「シュッとした」で伝わるんだろうか?

すっかりご無沙汰しております。
見れば前回の記事が2019年、つまりコロナ前。思えば遠くに来たもんだ。

さて、コロナの間にもゆっくりと本を作ってまして、先日ようやく『失敗しない青銅器の鋳造』をリリースすることができました。
<お求めはこちらBOOTHから>

テーマが青銅器の鋳造ということで、おそらくなじみがない人がほとんどでしょうし、いろいろ図解した方が良いだろうとかなり図を多めに入れてみました。
結果的にかなり分かりやすい作りにできたのではないかと思ってます。

ただ、作る際にはいろいろ苦労がありました。
私は絵を描ける人間ではないのでイラスト系のツールを使ってそれっぽく描いてもいまいち整わない。

ということで目を付けたのが3D-CADツールで形を作り、Illustratorで整えるという方法です。
絵を描けなくてもそれっぽい絵を仕上げられる方法ですので誰かの役に立てるんじゃないかと

今回は3D-CADツールとしてDesignSpark Mechanicalというのを使っています。

Designspark.png


特長は
・無料で使える(しかも期間の制限も無し)
・商用利用可(描いた絵を同人誌で使う場合なんて規約はまず無いので、より安全なものを)
とあわせて
・直感的に使える
といったところです。
3Dプリンタへの出力にも対応しているので、作ったものを実際に形にできるのも将来的には嬉しいかもしれない。

直感的というのは、
平面のマス目に四角を描いて
長方形
矢印で引っ張ると、積み木のようになります。
プル

そこに丸を描いて
穴開け寸法
矢印を押し込むと、穴が開きます。
穴開け

とっても簡単!

器の場合は断面を描いて中心軸を決めれば、
器断面
くるっと回して完成です。
回転プル



部品同士が重なった部分をくり抜くなんてこともできますので今回の例でいえば先に器の形を作ってしまってから
周りを鋳型の形で覆い、器の形でくり抜けば鋳型も簡単に作れてしまいます。

好きな場所で断面図を表示することもできるので、もしかしたら絵を描ける人にとっても便利かもしれません。

器の形ができたらIllustratorにデータを渡して仕上げます。
まずDesignSpark Mechanicalで見せたい角度に調整したら2D-CADのデータにエクスポートします。
※エクスポートオプション>2D AutoCAD(*.DXF)を選択

ここからはイラレでの作業です。
ありがたいことにIllustratorはCADデータをそのままベクターデータとして開いてくれます。

開いてみるとこんな感じ。
CAD生データ

CADデータに含まれているすべての線が表示されているのでごちゃごちゃしてますが、「Hidden」のレイヤーを消してみると
CADhidden.png

器の形が見えた!

この時点ではすべての線の太さが同じになっているので、
輪郭線は太め、補助線は細めとメリハリをつけていきます。
たぶん正しいメリハリの付け方があるんでしょうが、私は補助線も削ってこんな感じで。
完成


というわけで、絵心無しでもできるイラストの描き方でした。
何かのお役に立てそうであれば使ってみてください。

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